名波監督が詳しく語る「ジュビロがJ1で勝つための中長期的ビジョン」 (3ページ目)

  • 浅田真樹●構成 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

――まだ経験の少ない選手を育てることで、目指すサッカーに近づけていく、と。

「そうするしかないでしょ。サッカー選手は30歳を過ぎてからでもうまくなると思っているし、それは技術が上がるっていうよりも、(頭を指さして)ここがよりクリアになって、サッカーの中でのクリエイティブさを表現できるようになると思うから。少しずつでも積み重ねていけば、3年後、5年後には違ったことができるようになるかなと思います」

――少し話は逸れますが、ジュビロは現在、先発11人のうち左利きの選手が最大で6人、名を連ねることで話題になっていますね。

「それ、いろんなところで言われるんですよね(苦笑)。でも、そんなこと気にするのは、ナンセンスだと思いませんか? 中盤の真ん中に左利きが3人いたら『攻撃の方向が偏る』とか言う人もいるんですけど、それを言うなら、バルセロナがイニエスタ、シャビ、ブスケッツと右利きを3人並べたら、どっちかに方向が偏るんですか、って話じゃないですか。右サイドバックに左利きを使っているとか、4バック全員が左利きだとかいうなら、『名波の選手起用はおかしい』と思われても仕方ないけど。(現在の)ポジション的には、あえて言えばボランチのひとりは右利きのほうがいいかもしれないけど、あとはまったく問題ないでしょ」

――ただ、興味深いのは名波監督自身が現役時代、左利きの名選手だったということ。自分もそうだったからこそわかる、左利きならではの武器や特徴はありませんか。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る