名波監督が詳しく語る「ジュビロがJ1で勝つための中長期的ビジョン」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●構成 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

――今後、J1で上位を争うために高めていかなければならないことは、どんなことでしょうか。

「第一に、攻撃の組み立てですね。特に遅攻。ここまでのリーグ戦5試合を振り返っても、相手守備の横へのスライドの速さで縦パスのコースを消されてしまい、縦にボールを出し入れできないから、遅攻ができていない。その縦パスの出し入れによって2、3秒のタメを作り、その間に前線の選手が動き直したところにパスを出すとか、ダメならもう一回やり直すとか、そういうサッカーをやりたいんだけどね。これがなかなかうまくいかない。例えば、遠藤保仁(ガンバ大阪)、中村憲剛(川崎フロンターレ)、中村俊輔(横浜F・マリノス)とか、ああいう選手がいると、ひとりで時間作れちゃうからいいんだけど。うちも、MF小林祐希が少しずつ(レベルが)上がってきているけど、まだそこまでではないからね」

――レッズ戦後の記者会見でも、「これがやりたいサッカーではない」と話していましたが、本来ならもっと自分たちから攻撃を組み立てて主導権を握りたい、といったところでしょうか。

「もちろん。ボールを動かしながら、ね。でも、時間とともにもう少しパスをつなげるようになってくるとは思っています。小林だって、J1でまだ15試合くらいしか出てない(第5節終了時点でJ1通算17試合)。左サイドバックの中村太亮もトータル30試合くらいかな(同37試合)。右サイドバックの櫻内渚なんて、まだ10試合も出ていないから(同7試合)。うちはまだ、そんな選手ばっかりですからね」

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