2016.03.21

「俊輔のチーム」F・マリノスから芽吹いてきた新たな戦力

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 もちろん、期待されるのは富樫だけではない。エリク・モンバエルツ監督は、2試合連続で先発出場させた遠藤について、「ポテンシャルを持った若い選手。2、3回得点のチャンスがありながら決められなかったが、そこにいることが素晴らしい」と評価。「若くても、そこ(得点機)で効果的なプレーをすることが求められる」と、今後への課題を指摘しつつも、納得の表情を見せていた。

 ボランチを務めるMF中町公祐も、「(若い選手は)攻撃でイニシアチブをつかめるときはいいが、そうでないときに、相手によって守備の仕方を変えなければならない」と言い、「試合中にも(遠藤)渓太に話をしているが、そこが難しい」と、主に守備面での課題を指摘する。それでも、「攻撃に関しては、思い切ってよさを出せ。それだけ」と、新たな可能性に期待をかける。

 中村ばかりでなく、F・マリノスにはDF中澤佑二など、日本のサッカー界でレジェンド級の経験と実績を持つ選手たちがいる。その先輩たちにあれこれと教えられながら、彼らはいろいろなことを覚え、成長していく。若い選手たちにとって、これほど恵まれた環境は滅多にあるものではない。

「大事なのは、勝ち続けること。これに満足せず、次も点を取れるように全力でやるだけ」

 初々しく語る富樫は、今季が終わるころに、どれほどたくましくなっているだろうか。

 F・マリノスの中で、依然として中村の存在が大きいのは間違いない。現状においては、中村頼みと言ってもいい。だが、その一方で、新たな息吹が芽生え始めているのも、また事実だ。

 青臭いが、心地よい息吹である。

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