【育将・今西和男】片野坂知宏「引退後のための教育もしっかりされていた」 (5ページ目)

  • 木村元彦●文 text by Kimura Yukihiko

 J3開幕戦3月13日、片野坂率いるトリニータは長野パルセイロに1対0で勝利した。開幕での勝利は現役で先発に名を連ねた2000年以来、実に16年ぶりであった。この日は今西が広島から観戦に来ていた。今西が育成した人材の大分における継承は小林、片野坂と続く。恩師の前での監督初勝利の味は格別であったに違いない。

 そして19日、鹿児島ユナイテッドも1対0で下し、開幕2連勝を飾った。


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【profile】
今西和男(いまにし・かずお)
1941年1月12日、広島県生まれ。舟入高―東京教育大(現筑波大)-東洋工業でプレー。Jリーグ創設時、地元・広島にチームを立ち上げるために尽力。サンフレッチェ広島発足時に、取締役強化部長兼・総監督に就任した。その経験を生かして、大分トリニティ、愛媛FC、FC岐阜などではアドバイザーとして、クラブの立ち上げ、Jリーグ昇格に貢献した。1994年、JFAに新設された強化委員会の副委員長に就任し、W杯初出場という結果を出した。2005年から現在まで、吉備国際大学教授、同校サッカー部総監督を務める。

片野坂知宏(かたのさか・ともひろ)
1971年4月18日、鹿児島県生まれ。鹿児島実業高から、1990年マツダSCに入団。マツダSC東洋を経て、サンフレッチェ広島に発足時から加入し、サイドバックとして活躍。1994年の第1ステージ優勝にも貢献した。1995年柏レイソルに移籍。大分トリニータ-ガンバ大阪-ベガルタ仙台-大分トリニータとチームを変わり、2003年現役引退した。引退後は大分トリニータのスタッフとなり、スカウトなども経験。その後、指導者として大分Uー15コーチ、ガンバ大阪コーチ(サテライト監督を兼任)、サンフレッチェ広島コーチ、再びガンバに戻ってヘッドコーチに。今年より、J3大分トリニータ監督に就任。

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