レッズ阿部勇樹が語るタイトルへの思い「絶対、見返してやる」 (5ページ目)
ペトロヴィッチ監督が指揮官となってから、今季は５シーズン目となる。阿部も５年連続でキャプテンを務めることになった。そういう意味では、ひとつの節目となりそうなシーズンと言える。
「過去４年間、毎年『優勝したい』と思っていましたよ。でも今季は、一段と優勝を期待する声が大きいですからね、その期待に応えたい。僕は、優勝するにはやっぱりひとつひとつの勝利を積み重ねていくしかないかなって思っています。なぜそう思うのかというと、目の前の試合に集中すること、それが同時に自分のモチベーションになっているからです。実は、ジェフ千葉時代にキャプテンをしていたとき、勝つと試合後に（監督の）オシムさんと握手をしていたんですね。それが心地よくて、『また（監督と）握手したいな』って思って、がんばってこれたんです。
ミシャさんも、勝ったときはすごくいい笑顔を見せてくれるんですよ。だから毎回勝って、いつもその笑顔を見たいなと思うし、ミシャさんはオシムさんと同じく、僕にサッカーの楽しさを改めて教えてくれた監督ですからね。なんとか優勝して、ミシャさんをもっと笑顔にさせてあげたいなって思っています」
阿部は、自分のエゴではなく、チームのため、そして人のためにプレーしている。だからこそ、犠牲心を持ってプレーすることができ、監督からの信頼も厚い。ペトロヴィッチ監督と二人三脚で歩んできた５年目、紡いだ努力が報われるときがやってきそうだ。
（後編へつづく）
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