【フットサル】W杯出場逃した日本。アジア王者に何があったのか? (2ページ目)

  • 河合拓●取材・文・写真 text & photo by Kawai Taku

 過去2大会で日本はイランを破って優勝してきたのだが、試合内容を見れば、まだまだ力の差はあった。粘り強くイランの攻撃をしのぎ、ワンチャンスを確実にモノにする。そうした勝ち方で、アジア王者の座に就いていた。今回の日本代表は、内容でもイランと渡り合える実力があるはずだった。

 そんな日本代表が、なぜ敗れたのか――。

 キャプテンのFP(フィールドプレーヤー)星翔太(バルドラール浦安)は、「すべてが日本にとって、悪い方向に出てしまった」と言う。「2012年大会も、2014年大会も、日本は組織力で勝っています。個の能力では勝っていません。今回、それができなかったということは、個の能力がなかったということ。イランはアジアの他国がどんなに進化しても勝ち続けています。絶対的な王者は、個があると思います」と、毎試合のように大量得点を挙げて相手をねじ伏せていくイラン代表との差を口にした。

 格下相手からも得点を積み重ねる。今大会、日本代表ができなかったことのひとつだ。

 GK関口優志(エスポラーダ北海道)は、「イランには、(森岡)さんみたいな強烈なシュートを持っている選手が何人かいる印象です。そういう差が、点を獲り切れるところになるのかなと。チャンスの数で言えば、日本もイランとそんなに変わらないと思いますが、日本はそこを決めきれませんでした。そういうところで決めきれるかどうかが、日本とイランの差かなと思います」と、星と同様に個の力不足を述べた。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る