「攻撃陣は3人×3セット分いる」戦力充実の広島が連覇へ好発進 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburou

 もちろん、継続して高めてきたチーム力の成長分が、その補てん要素となるわけだが、それだけでは21ゴールもの大きな穴を埋めるのは難しい。期待は必然、新外国人選手に集まる。カギを握るのは、もちろん、MFピーター・ウタカだ。

 昨季清水エスパルスでプレーしていたウタカは、リーグ戦28試合出場9ゴールとまずまずの成績を残したものの、J2降格に終わったチーム状態もあり、元・ナイジェリア代表の肩書にふさわしいインパクトは残せなかった。

 しかし、ドウグラスと同様に、秘めた潜在能力が広島という新天地で開花する可能性は十分にあり、そうなれば前任者の穴を埋めることもできるはずだ。森保監督も「チームのコンセプトとしては、特に守備の部分で、まだやってもらわなければいけない部分がある」と苦言を呈しつつも、「彼のよさは攻撃の部分。彼のよさをチームの強みにしていきたい」と期待を込める。

 ウタカ本人も、その準備はできている。「(公式戦)1試合目で得点できたのはうれしい」と、広島での初ゴールを喜び、こう語る。

「広島にフィットするために、チームメイトが手助けしてくれているので、ポジティブな状態。自信を持ってやっている。守備を求められていることについても、順応するために努力したい」

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