「攻撃陣は3人×3セット分いる」戦力充実の広島が連覇へ好発進 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburou

 今季の広島は国内タイトルに加え、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)も並行して戦わなければならない。昨季の主力に加え、こうした若手が成長してくることは二兎を追うための必須条件だったわけだが、確実に戦力の底上げが進んでいる。

 茶島自身は「前を向いたときに自分で仕掛けるとか、もっといい選択ができればよかった。個人的には全然満足いくものではなかった」と反省の弁を口にしたが、戦力として十分に計算が立つ存在になったことは間違いない。

 キャプテンのMF青山敏弘は、厚みを増した選手層について、「そこは自信がある。うちのストロングポイントであることは間違いない」と言い、こう続ける。

「昨季、(リーグ戦での出場機会は少ないながらも)ナビスコカップで経験を積んだ選手が、クラブワールドカップ、天皇杯を勝っていくことで成長してきたのは大きい。ACLを戦う準備はできている」

 とはいえ、広島にも"アキレス腱"がないわけではない。

 昨季J1を制した広島は、総得点でもリーグ最多の73ゴールと、圧倒的な攻撃力を見せつけた。

 ところが、その攻撃力を支えていた、チーム得点王にしてJ1得点ランキング2位(21ゴール)のFWドウグラスが、このオフに中東の強豪アル・アイン(UAE)へ移籍。得点力という点で、広島はあまりに大きな戦力を失った。

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