サッカー五輪世代で「リオ経由ロシア行き」を実現できる選手は誰か? (2ページ目)

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro

 しかし、「プラチナ世代」と呼ばれる宇佐美貴史や清武弘嗣らロンドン五輪世代も、オリンピック出場を決めた時点では多くの選手が各クラブでベンチを温める存在だった。それがオリンピックイヤーを機に、大きく成長していった。リオ世代も高いポテンシャルを秘めている選手が多いだけに、今シーズンその才能を開花させて、「谷間」という評価を吹き飛ばしてもらいたい。

 また、このアジア最終予選を戦ったメンバーで、2018年のW杯ロシア大会に向けた日本代表候補としてもっとも可能性を感じたのは、センターバック(CB)の岩波拓也(神戸)と植田直通(鹿島)だ。

 両選手ともに身長は186cmあり、今予選ではイランやイラクといったフィジカルを武器にする相手にも空中戦やポジション取りで競り負けていなかった。もちろん、まだまだ足りない部分もあるが、CBというポジションは、日本にとってさらなる強化が必要と長年言われ続けているだけに、ふたりにはリオの舞台で経験を積み、日本代表へと駆け上がることを期待したい。

 攻撃陣で目についたのは、スイスのヤングボーイズでプレーする久保裕也だ。この予選で見せたプレーならば、日本代表のピッチに立っても不思議ではなかった。シュートやポストプレーなどの攻撃面だけではなく、粘り強いチェイシングで守備を助ける献身性も見せてくれた。よりレベルの高いリーグにステップアップして大きく成長してほしいところだ。

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