【フットサル】9連覇直後、名古屋はなぜエース森岡薫をクビにした? (5ページ目)

  • 河合拓●取材・文 text by Kawai Taku  photo by AFLO

「森岡はチーム創設から一緒にやってきた選手ですし、彼が日本人になるために、彼の親よりも一生懸命に彼のことを守り、未来が開けるようにとやってきました。彼は日本フットサル界で一番のスターです。本人が言っていましたが、ウチのチーム以上の給料でオファーが海外から届いています。私個人としては、彼がFリーグのクラブに入り、『森岡が名古屋と戦う』というシーンが見られたらと思っています。実際、日本国内からも引く手あまたでしょう。彼が自分を高く売り込める時期に放出してあげることが、一番いいのではないかと思いました。報道では『優勝翌日の非情通告』と言われましたが、3月にシーズンが終わって交渉期間がないよりも、よいと思っての決断です」

 Fリーグの他クラブの多くは、森岡を獲得することは資金的に難しい。例外的に移籍する可能性があるのは府中アスレティックFCとペスカドーラ町田だが、その2クラブに対して櫻井GMは、「(森岡が相談してきた場合は)よろしくお願いしますと言ってある」と、道筋を作ったとしている。

 今後、森岡は「打倒・名古屋」を目指し、Fリーグの他クラブへ加入するのか。それとも、より条件のよい海外移籍を目指すことになるのか――。W杯イヤー、さらにリーグ10年目を迎える2016年、日本フットサル界は大きな節目を迎えている。

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