【フットサル】9連覇直後、名古屋はなぜエース森岡薫をクビにした? (3ページ目)

  • 河合拓●取材・文 text by Kawai Taku  photo by AFLO

 ところが、優勝決定の翌日の契約更改で森岡に告げられたのは、契約非更新......。つまり、「ゼロ提示」だった。

 その理由については「若返り」と報じられたが、クラブの功労者であり、現在も得点源として活躍している選手が、それだけで「ゼロ提示」を受けるのは不可解である。クラブが経営不振に陥り、森岡の給与を捻出できなくなったのではないか、というウワサも広がった。

 そのため、名古屋は1月17日に急遽、『チーム構造改革によるミーティング』を開催。その席で、森岡の帰化実現にも奔走した櫻井嘉人GMは、今後10年のクラブのビジョンを示すと同時に、「断腸の思い」で森岡にゼロ提示を行なった理由も語った。

 櫻井GMは現在、愛知県が2020年のフットサルW杯開催に向けて動いているが、その大会のときに中心選手となるだろう若い世代の選手の強化・育成が進んでいない現状を危惧した、と説明。また、国内唯一のプロクラブである名古屋が下部組織を強化して、2020年のW杯で戦える選手の強化・育成に力を入れていくビジョンを明かした。

 そして、そこに向けて有望な若手選手を発掘できたことと、その手本となり、名古屋にとっても即戦力となるブラジル代表選手の加入が決まったことを発表した。

3 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る