元レイソル工藤壮人、カナダへ出発。彼はなぜMLSを選んだのか (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by AFLO

 どうして柏のエースがMLSなのか?

「ここ数年は欧州移籍を視野に入れてきました。代理人に欧州のクラブを中心にプレービデオを送ってもらい、交渉を進めてもらっていたんです。その中で、MLSにもつながったようで」

 工藤は柔和な表情で説明した。

「欧州移籍を優先に考えてきましたが、MLSも注目が高まり、盛り上がっています。行こうと思って行けるようなリーグじゃなくなっていて、すごく魅力を感じました。そこに自分が飛び込み、中身を知りたくなったんです」

 MLSは「2022年までに欧州4大リーグに肩を並べる」と豪語。お金と人の流れが活発化し、海外から大挙して有力選手がやってきている。2015年シーズンのMVPは、現役のイタリア代表でもあるセバスティアン・ジョビンコだった。他にも、ダビド・ビジャ、フランク・ランパード、アンドレア・ピルロ(ともにニューヨーク・シティ)、ディディエ・ドログバ(モントリオール・インパクト)、カカ(オーランド・シティ)、スティーブン・ジェラード、ロビー・キーン(ともにLAギャラクシー)らスター選手が少なくない。

 その中で、ホワイトキャップスはMLSを代表するクラブの一角を担う。デンマーク、ノルウェー、コスタリカ、ウルグアイ、アルゼンチン、ガーナ、ジャマイカなどユース、五輪世代の代表選手が多く、活気に満ちている。昨季は西地区2位で、MLSカップでは準決勝に進出した。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る