また優勝ならず。浦和がタイトルを獲得するためのラストピースは何か (6ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

「浦和はコンビネーションサッカー。前3人(1トップ2シャドー)のコンビネーションを意識してプレーしたが、それに偏ってしまったかもしれない。コンビネーションだけだとしっかりしたディフェンスは簡単に崩せないし、もう少しドリブルを入れていかないといけない。DFラインの前で(ドリブルで)仕掛ければ、コンビネーションも生きてくるし、もっとバランスよくできればと思う」

 シーズン中、ペトロヴィッチ監督はほぼ一貫して(とくに敗戦後ほど)「相手より多くのチャンスを作り、試合内容はよかった」と強調してきた。那須もまた、「チームとしては前進していると思っている」と語り、「大きなことを成し遂げられるだけのメンバーがいるし、いいチームだと思う」と続ける。

 彼らの言葉は決して虚勢ではないだろう。事実、その通りだとも思う。

 だが、それでも優勝に手が届かない。優れた試合内容を勝利につなげるためには、フィニッシャーの存在が必要だ。それは興梠や武藤などの既存戦力であってもいいし、もちろん、新戦力の獲得も一手だろう。

 いずれにしても、それこそがタイトル獲得へのラストピースとなるはずである。

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