2016.01.02

また優勝ならず。浦和がタイトルを獲得するためのラストピースは何か

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 翻(ひるがえ)って、最近4シーズンで3度のJ1優勝を成し遂げたサンフレッチェ広島はどうか。

 2012年の初優勝時には、FW佐藤寿人が22ゴールを挙げて得点王を獲得し、今季もドウグラスが21ゴールを挙げ、得点ランク2位となった。浦和と似たスタイルで攻撃を組み立てる広島であっても、優勝するときには確固たるフィニッシャーが存在している。

 また、ガンバにしても3冠を達成した昨季、FW宇佐美貴史の10ゴールがチーム最多で、これに続くのがFWパトリックの9ゴール。数としては物足りなく映るが、宇佐美はケガの影響でシーズン序盤を棒に振り、パトリックは昨夏に移籍加入したばかりでシーズン後半しかプレーしていないことを考えれば、実は相当なゴール数である。シーズンが進むにつれて増していったガンバの勢いは、彼らの活躍度と符合していた。

 勝っているから点を取れる選手が出てくるのか、点を取っている選手がいるから勝てるのかは難しいところだが、「決めるべきところで決める選手」が現れることは、タイトル獲得のために必要な条件だと言えるだろう。

 実際、当の浦和にしても、J1と天皇杯の2冠を達成した2006年シーズンでは、FWワシントンがリーグ戦で26ゴールを挙げ、J1得点王に就いているという事実もある。

 対照的に、ペトロヴィッチ監督が指揮を執った今季までの4シーズンで、最多のゴール数は13年の興梠と、今季の武藤が記録した「13」。優勝を狙うクラブとしては、いかにも寂しい数字だと言わざるをえない。