ジュビロ・名波浩監督が福田正博に宣言。「J1でも自信はある」 (6ページ目)

名波　そんなことないですよ。昨季は、５回も入院しましたからね。自分ではまったくストレスを感じてはいなかったんですが、医者にはストレスだって言われました。確かに白髪も増えたんですけどね。

福田　監督も、しっかりオーバーホールしないとダメだよ。

名波　そうですね。

福田　何はともあれ、選手のときもそうだし、外からサッカーを見ているときもそうだったけど、名波監督は自分の考えをしっかり持っている。そして、ブレがない。選手が一番迷うのは、監督の「イエス」「ノー」がはっきりしていないことなんだけど、名波監督はそれも明快。だから、選手もどうすればいいか、わかりやすいんじゃないかな。小難しいことも言わないし、とにかくみんなで仲間意識を持ってサッカーをやっていくことが一番大事だと、チームの共通認識として伝えているんだよね。

名波　そういうことですよ、ほんと。

福田　でも、それが難しいんだよね。プロの場合、お金がかかっていて、生活がかかっているわけだからさ、どうしても個人のことに目が行きがちになる。要するに、名波監督がやっていることは、簡単なことのようだけど、実は難しいことなんだよね。

名波　そうなんですよ。

福田　そこがね、みんなわかっていないんだよ。

名波　いやぁ～、最後にやっと、いいこと言ってくれましたね。ありがとうございます。

福田　まあね、少しはヨイショしておかないと（笑）。とにかく、今季もジュビロの活躍を期待しているよ。

　福田正博（ふくだ・まさひろ）※写真右
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。JSL時代、三菱（現・浦和）に入団し1993年からＪリーグへ。1995年には32得点をマークし、日本人初のＪリーグ得点王となる。2002年、現役引退。S級ライセンス取得後、2008年から浦和レッズコーチに就任。現在はサッカー解説者として『S☆1』（TBS）など各媒体で活躍。

名波浩（ななみ・ひろし）※写真左
1972年11月28日生まれ。静岡県藤枝市出身。2014年シーズン終盤、J2で戦う古巣・ジュビロ磐田の監督に就任。同年のJ1昇格は逃すも、翌2015年シーズン、自動昇格圏内の２位という結果を残してJ1昇格を決めた。現役時代は日本代表の「10番」を背負って、日本初のＷ杯出場に貢献した。