反省が前提です。サガン鳥栖・豊田陽平が語る今シーズンの裏側 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 田村翔/アフロスポーツ●写真

 豊田陽平の2015年シーズンは、トータルしたら決して悪い印象は残らないだろう。

 1月にはハビエル・アギーレ監督が率いた日本代表に選ばれ、アジアカップに出場。Jリーグでは3月の開幕戦に得点を決めると、4月の第5節から6試合連続得点と、リーグ史上19人目になる記録を作った。7月のセカンドステージ第2節には4年連続の15得点という記録に王手。後半戦もこれ以上ない状態で入った。目標にしていた初の得点王も、十分に照準に捉えていた。

「6試合連続得点のときはゾーンに入った感覚がありました。まさに打てば入るような」と、豊田は回顧する。

「7試合連続がかかった試合も、どうしても取りたい、みたいな気持ちの強張りはなく、自然にやれていました。結局、そのときは取れませんでしたが、どこかで"取れたら取れるし、取れなかったら取れない"といういい意味での割り切りがあって。コンスタントに得点を重ねられる自信がついていましたね。セカンドステージ開幕戦の柏(レイソル)戦もゴールでスタートできたし、後半もやるぞ、という意気込みで」

 ところがセカンドステージ第3節のアルビレックス新潟戦を境にして、その勢いは失速する。

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