6連勝で首位を快走するアントラーズ。その強さは「本物」か (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 6連勝でセカンドステージ首位に立つ鹿島。とはいえ、際立って良化した成績とは裏腹に、ピッチに立つ選手の顔ぶれに大きな変化はなく、目新しい戦術が取り入れられたわけでもない。システムこそ、前監督が主に用いた4-2-3-1から鹿島伝統の4-4-2に変わったものの、好調の要因として目に見える劇的な変化を見つけるのは難しい。

 それでも、シーズン途中の監督交代という劇薬を投与されたことで、選手たちの“内側”には明らかな変化が起きている。そして、それが短期間で鹿島らしい強さを呼び戻すことにつながったのは間違いない。石井監督は言う。

「連勝のことは考えず、ひとつひとつ、次の試合に勝つことだけを考えている。(6連勝は)それが、6つ重なったということ」

 手堅く淡々とゲームを進めながらも勝負どころは見逃さず、確実に相手を仕留める――。嫌らしいほどに強い鹿島が戻ってきた。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る