悪夢再び!? レッズ連勝でも消えない「終盤失速」のリスク (3ページ目)

  • 神谷正明●文 text by Kamiya Masaaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 浦和は相手を圧倒できる力を手にした代わりに、背負うリスクも大きくなった。それはコインの表裏のようなもので、ファーストステージではメリット面が強く現れ、逆にセカンドステージではデメリットと直面せざるを得なくなっている。とりわけセカンドステージでは、疲労の蓄積により、ゲーゲンプレスの機能性が落ちているため、綻(ほころ)びが生まれやすくなっている。

 そのうえ、対戦相手もファーストステージでの対戦経験を経て、浦和のリスクとなる部分を突いてくるようになってきている。今季初黒星を喫した広島戦、続く名古屋戦はともに内容では相手を凌駕(りょうが)したものの、大きくできた隙をカウンターで狙われて失点し、2試合連続で逆転負けを喫した。セカンドステージでは全般的にカウンターを受けてピンチを招く場面が増えており、浦和が苦しむ要因となっている。

 第6節のアルビレックス新潟戦(2-1)で5試合ぶりの勝利を収め、続く湘南ベルマーレ(1-0)戦では、セカンドステージでのホーム初勝利を飾って連勝したものの、その戦いぶりはまだまだ危ういものだった。夏場はどうしても体力の消耗が激しくなり、疲労の蓄積も増えてくる。安易にファーストステージのイメージを追うと、痛い目を見るケースも多くなるだろう。

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