浦和がG大阪にリベンジ。優勝を逃した半年前とはここが違う! (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki  山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

 浦和は敵陣に入ったところで、G大阪のMF今野泰幸に一度はパスカットされたものの、今野がDF藤春廣輝へパスしたところにすぐさまMF関根貴大がプレッシャーをかけ、藤春のパスミスを誘った。そして、そのボールを拾ったFW李忠成が左サイドへ展開し、最後はFWズラタンのゴールにつながったのである。

 浦和のMF武藤雄樹が語る。

「(攻撃から守備への)切り替えを速くして、すぐにボールを奪い返しに行く。いつもやっていることだが、今日は特に意識した。楽に(相手の)ボランチにボールを持たせなかったので、2トップ(宇佐美&パトリック)にいいボールが入ることもなかったと思う」

 ボールを保持する時間は長いものの、一瞬のスキを突かれて失点。これを取り返そうと前掛かりになり、試合終盤にさらに失点。そんな悪癖が昨季の浦和からタイトルを遠ざけたが、今季の浦和は違う。

 第7節・名古屋戦でも敵将・西野朗監督は、「我々が自陣でボールを奪ったとき、浦和のカウンターを抑える(攻撃から守備への)切り替えが非常に速かった」と語っていた。MF柏木陽介がその手応えを口にする。

「今日もマキ(槙野)とモリ(森脇)がバランスを見ながら攻撃に出ていた。そのバランスが大事。欲を言えば2点目を獲りたかったけど、ほぼパーフェクトな試合だった」

 この日のG大阪のシュート数は6本、コーナーキックに至ってはわずか1本。それは、浦和がチャンスらしいチャンスをほとんど作らせなかったことを物語っている。

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