浦和がG大阪にリベンジ。優勝を逃した半年前とはここが違う! (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki  山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

 そう語る指揮官が、「分かっていても抑えられない」と評したG大阪の武器が、パトリックと宇佐美貴史の強力2トップを生かしたカウンターだ。「組織的な守備で奪ったボールを2トップにつなぎ、ふたりの決定力を生かして得点を重ねる」ことにあった。

 過去の対戦でも、浦和はG大阪に対して、「主導権を握りながらも、一瞬のスキを突かれて失点して敗れてきた」と語るペトロヴィッチ。だからこそ、「今日求めたのは、カウンターに対するリスク管理。試合をコントロールしながら、いかにリスク管理をするか」が勝負のポイントだった。

 その「リスク管理」において、特に重要だったのが、「攻撃から守備への切り替え」である。そしてこれこそが、今季の浦和の強みであると言っていい。梅崎は言う。

「そこは意識しているし、ミーティングで監督からしつこく言われている。まず(ボールに)近い選手がプレッシャーをかけて、周りの選手が連動して囲みに行くことができている。ここ何試合か、特にホームの試合ではうまくハマっているし、手応えを感じている」

 G大阪戦でもそれは、はっきりと見てとれた。例えば、22分のDF森脇良太のシュートシーンが典型だ。

 一度は浦和の攻撃が止められ、奪われたボールが宇佐美に渡った。しかし、ここに森脇、DF槙野智章が一気に襲い掛かり、高い位置で奪い返すと森脇のシュートにつなげている。

 また、84分に生まれた値千金の決勝点にしてもそうだった。

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