浦和がG大阪にリベンジ。優勝を逃した半年前とはここが違う!

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki  山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

 J1ファーストステージ第9節。埼玉スタジアムに5万人を超える観衆を集めて行なわれた首位・浦和と2位・G大阪との頂上決戦は、浦和が1-0で勝利した。首位を守った浦和は、これでクラブ新記録となる開幕9戦無敗(7勝2分け)。勝ち点を23に伸ばし、ジワジワと2位以下を引き離しにかかっている。

森脇良太(左)は宇佐美貴史(右)に素早い寄せで仕事をさせなかった森脇良太(左)は宇佐美貴史(右)に素早い寄せで仕事をさせなかった 4月25日の第7節・名古屋戦と、5月2日の第9節・G大阪戦。現在J1で首位を走る浦和にとって、このホーム2連戦は重要な意味を持っていた。

 それは単に、首位固めのために負けられない試合、というだけではない。

 昨季、シーズン終盤に行なわれたこのふたつのカードは、いずれも浦和にとって、勝っていれば優勝が決まっていた試合だった。にもかかわらず、浦和はいずれの試合も敗れ(第32節・G大阪戦=0-2、最終節の第34節・名古屋戦=1-2)、みすみす優勝を逃した。そればかりか、G大阪には逆転優勝まで許してしまっていたのである。浦和の選手から、「借りを返すという気持ちはあった」(MF梅崎司)という声が聞かれるのも当然だ。

 その気持ちは、指揮官も同じだった。浦和のペトロヴィッチ監督は言う。

「約半年前、ここ(埼玉スタジアム)でどういうことが起きたか。我々は昨年、タイトルを獲るチャンスがありながら、それを逃した過去がある。シーズンが変わり、気持ちは切り替わっていたとはいえ、苦い敗戦は常に気持ちの中に残っていた」

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