不調でもJ1首位。浦和レッズの本領はこれから発揮される! (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

 近年、ACLに出場したクラブが、必ずと言ってもいいほどJ1では低迷してしまう事実が示すように、ACLを戦うことの負担は相当に大きい。だからこそ、浦和は選手を大量補強し、J1とACLとで選手を完全に入れ替える「ターンオーバー制」に近い形で二兎を追おうとしたわけだが、同じコンセプトのサッカーを同じレベルでこなせる選手を「ほぼ2チーム分」用意することは、簡単なことではなかった。

 ACLでのJリーグ勢の復権に期待している立場から率直に言わせてもらえば、浦和の惨敗は、残念を通り越して腹立たしい。いくらJ1での完勝劇を見せられても、悪態のひとつもつきたくなる。

 だが、幸か不幸かACLを早期敗退したことで、選手を入れ替える必要はなくなった。J1だけに照準を定められる今後は、おそらくメンバーの固定化が進むだろう。

 ACL惨敗というショッキングなニュースの裏で、浦和は本来のコンビネーションを取り戻し、強さを増していく。何とも皮肉なものである。

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