2014.11.09

ナビスコ杯優勝。ガンバ遠藤、今野、宇佐美が「三冠宣言」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 この試合でも、自分たちの多彩な“パターン”でゴールを積み重ねていったガンバ。今や、ピッチ上で選手それぞれが描くイメージや意識は、完全にひとつになっている。2-2になった時点で勝利を確信していたという宇佐美の言葉が、その点を裏付ける。

「(2-2になって)相手に攻め手がなかったですし、僕らはいろんな型からチャンスを作って、あと一歩というところまできていた。この攻撃を続けていければ、最後の“一歩(1点)”が入るのは(時間の問題だと)感じられた。それは、僕だけじゃなく、チームのみんなが感じていたと思います」

 ピッチ上の選手たちが、イメージや意識を共有できていることについて、遠藤はこう語った。

「J2でやってきたことが糧になっているかどうかはわからないけど、(苦しいときを知る)同じメンバーで這い上がってきたからでしょ。それに、J2のときよりも組織化されたチームになりつつある。このまま得点を取りながら、全員でハードワークして失点を抑えることができれば、さらにいいチームになっていくと思います」

 2005年にJリーグ王者となったガンバはその当時、2点、3点取られても、それ以上の点を取って勝つ、というサッカーをしていた。だが、J2に落ちたことで、勝敗を分ける1点の重みを思い知らされた。そこで、昨年から長谷川健太監督のもと、攻撃だけに頼ることなく、組織的な守備網も構築していった。

 そのサッカーが完成され始めたのは、今夏だった。リーグ戦では7連勝を飾って、一気に上位争いに加わった。その間、完封試合は5試合もあった。そうやって新たに生まれ変わったチームが、この日、ついにタイトルを手にしたのだった。

 しかしガンバの選手たちは、まだ満足していない。目標は、2000年に鹿島アントラーズが唯一成し遂げたことのある“三冠(Jリーグ、ナビスコカップ、天皇杯)”達成である。ガンバは、その可能性を残している。

 天皇杯は4強に名乗りを挙げて(準決勝=11月26日vs清水エスパルス)、リーグ戦では首位・浦和レッズに勝ち点5差の2位につけている。決して簡単ではないものの、リーグ戦では11月22日(第32節)にレッズとの直接対決がある。そこを勝てば、さらにチームの勢いは増して、リーグ戦の逆転優勝はもちろん、三冠の可能性は広がっていくことだろう。