福田正博が推薦。アギーレ監督に招集してほしい選手とは

  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 また、体が大きくてフィジカルが強い豊田陽平も、ワントップ候補として試してほしい。豊田のような屈強なFWもヨーロッパや南米にはたくさんいるので、これもアギーレ監督からすると珍しくないのかもしれないが、残念なことに日本には体が大きく、速くて強い選手はなかなかいない。そこも含めて、代表選考ということについて、アギーレ監督の評価基準、考え方に日本人の私とは少し違いがあるのかもしれない。


 いずれにしても、アジアカップのために軸を作って、チームを構築していかなければいけないが、その時間は限られている。アギーレ監督の狙いを徹底させて、チームに浸透させることに、ある程度の時間は必要だが、ザッケローニ前監督が目指していたコンビネーションサッカーよりも時間はかからないはずだ。過去の戦歴を見ると、アギーレ監督はメンバーを固定して戦わないと言われている。言い換えると、それはメンバーを固定して戦わなくてもいいサッカーをしているということ。それはつまり、コンビネーション優先ではないということだ。

 選手がアギーレ監督から言われていることとして、縦に速くスピードアップというのがよく聞かれる言葉だ。それを攻撃の武器にするというメッセージは、選手にも伝わっていると思うし、そのアプローチは間違っていないだろう。

 また、チームを作りながら試していくとなると、限られた時間しかないのだから、国内組を見たいのであれば、オシム監督時代のように国内合宿の時間を作ってやっていくことを検討してもいいのではないか。

 これからアジアカップに向けて、ホンジュラス戦(11月14日)とオーストラリア戦(11月18日)でメンバーを固めていくことになる。現時点での最高のチームでどこまでできるのかということを見せるタイミングだ。今後は、内田篤人らブラジルW杯メンバーを招集する可能性もある。ザックジャパンはある程度固定したメンバーでずっとやっていたため、ブラジルW杯組の選手たちは、連係面、コンビネーションの良さをすぐ取り戻せるとアギーレ監督は考えているのかもしれない。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る