ギリシャ戦で「勝利のカギ」を握る選手は誰か? (3ページ目)

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 それを考えれば、コートジボワール戦は3、4点奪われてもおかしくない内容だったが、失点を2にとどめた。総得点や得失点差を考えれば、まだ踏みとどまっている。もちろん、決勝トーナメントに進むためには、次のギリシャ戦で必ず勝利しなくてはいけない。

 ギリシャ戦では、選手たちは結果を恐れずに自分たちのスタイルを貫いて戦ってほしい。コートジボワール戦のように、自分たちが4年間突き詰めてやってきたことを出せなかったとなると、悔いしか残らないはずだ。

 このチームは、パスをつないで相手を圧倒するために技術を磨いてきた。相手のボールを奪って攻め抜くために、引かずに戦う。その「日本らしいサッカー」を実行するために、必要になる存在が遠藤保仁だ。

 遠藤は、コートジボワール戦は後半途中からの出場だったが、彼の良さを最大限に生かすにはやはり先発で起用するべきだろう。ギリシャ戦では、スタメンで出場して、キックオフ直後からリズムを作っていってほしい。

 ギリシャ戦は立ち上がりから勝負に行かなければいけない。試合への入り方が悪いとズルズル後退していく可能性も十分ある。ボランチの遠藤のところでパスを散らして、両サイドの選手が攻め上がる時間を作ることができれば、香川や岡崎の攻撃力が生き返るはずだ。当然、何度かはカウンターを受けるかもしれないが、押し込むことができればそのリスクは軽減できる。

 ギリシャ戦も先制点が重要だ。ギリシャは初戦でコロンビアに0対3で負けているのだから、先制点を奪って、彼らの戦意を削ぎたい。

 カギになるのは、日本の両サイドバックがどこまで高い位置を取れるか。ギリシャの守備は中央を固めてくるはずなので、長友、内田篤人の両サイドバックが前線に上がって相手のサイドをえぐれるかがポイントになる。

 ギリシャは左サイドMFのサマラスが攻撃の起点になるので、対峙する内田は彼との駆け引きを制する必要がある。内田が何度も攻撃を仕掛けてギリシャ陣内にサマラスを押し込む状況を作れれば、相手の良さは消せるはずだ。

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