ギリシャ戦で「勝利のカギ」を握る選手は誰か? (2ページ目)

  • photo by JMPA

 コートジボワールの右サイドバック、セルジュ・オーリエは攻撃力が高く、今シーズンはフランスリーグのトゥールーズで34試合に出て6得点6アシスト。コートジボワール代表では攻撃の起点として期待されていた選手だ。日本は彼を抑え込めず、結局、そのオーリエからのクロスで2失点を喫することになってしまった。

 また、コートジボワールが両サイドを使って攻め込んできたことで、日本代表の岡崎慎司、香川真司の両サイドMFが守備に追われて自陣に引っぱり込まれる状況が続いたことも、苦戦した原因だろう。

 結果的に前線の大迫勇也が孤立し、パスを受けてもサポートがないためボールを奪われてしまった。日本代表の生命線は選手同士のコンパクトな距離感にあるが、コートジボワール戦では最後までいい距離感で攻撃することができなかった。

 守備面では、日本代表はいつもの試合と同様に、開始直後からボールホルダーにプレッシャーをかけていったが、うまく噛み合っていなかった。

 立ち上がり、1トップの大迫とトップ下の本田が相手のボールホルダーにプレッシャーをかけに行ったが、味方のボランチとの間に生まれたスペースを使われてしまい、攻め込まれるシーンがあった。あのプレーで、日本は出端をくじかれてしまったといえる。

 うまくプレスがかかり、相手からボールを奪っていたら違う展開になっていたかもしれないと思うほど、あのプレーで勢いをそがれてしまった。それ以降、相手のボールホルダーに寄せられず、パスでいなされて攻め込まれるというパターンを繰り返した。本来ならば、勇気を持って前に出て、連動して囲い込んでボールを取りに行くべきだったが、それを修正することができなかった。

 初戦は厳しい結果になったが、グループリーグ突破の可能性が消えたわけではない。同じく初戦で負けた2006年のW杯ドイツ大会のときは、初戦のオーストラリア戦で先制しながら逆転され、さらに3点目まで奪われたことが致命傷になった。

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