逆襲のカギはどこに?ACLでJリーグ勢が苦戦続きの理由 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 イタリア代表を率いて06年ワールドカップを制した名将にして、現在広州で指揮を執るマルチェロ・リッピ監督は語る。

広州を率いて昨年のACLを制したリッピ監督広州を率いて昨年のACLを制したリッピ監督「チームのパフォーマンスはあまりよくなかった。ムリキはケガがあったり、このところ連戦だったりということもあり、調子はよくない。これから試合を重ねるごとに、他の外国人選手との連係も出来上がっていくだろう」

 横浜FMディフェンスに十分脅威を与えていたムリキだが、指揮官によれば、まだまだ本領は発揮されていないというのだ。残念ながら、“決め手勝負”においては彼我の間に大きな差があると言わざるをえない。

 前日、セレッソを1-3で破った山東魯能(中国)にしても、3ゴールはすべてアロイージオ、ワグネル・ラヴというブラジル人FWによって決められたものだ。

 ディエゴ・フォルランを獲得したセレッソもまた、横浜FMと同様に苦戦していることを考えれば、単純に外国人FWの有無を言い訳にできないところはある。

 だとしても、出場4クラブが総じて中盤では互角以上に戦いながら決めるべきところで決め切れず、苦戦を強いられているのは間違いない。

 勝負のカギは両方のゴール前。いかに得点し、失点しないか。こうして文字にしてしまうと、あまりに当たり前すぎて恥ずかしくなるような話だが、それが現実である。

 ACLのグループリーグは残り4試合。日本勢逆襲の成否は「ゴール前の攻防」にかかっている。

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