逆襲のカギはどこに?ACLでJリーグ勢が苦戦続きの理由 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 苦戦は横浜FMに限った話ではない。

 今季のACLには日本から横浜FMの他、サンフレッチェ広島、川崎フロンターレ、セレッソ大阪の4クラブが出場しているが、ここまで2試合を終えて、広島とセレッソは横浜FMと同じ1分け1敗でグループ最下位。日本勢唯一の勝利を挙げている川崎が1勝1敗で辛うじて最下位を免れてはいるが、2位と同勝ち点の3位につけるのがやっとという状態だ。

 このままでは2008年のガンバ大阪以来となる日本勢の覇権奪還はおろか、4クラブが揃ってグループリーグ敗退という最悪の結末を迎える可能性すらある。

 ACLに日本から4クラブが出場できるようになった09年以降、日本勢が決勝トーナメントに進出できなかったことはなく、4クラブ全滅となれば史上初のことだ。

 では、なぜ日本勢がこれほどまでに苦戦するのか。この日の横浜FM-広州は、その理由を端的に示していたように思う。

 MF中村俊輔を中心に、中盤の構成力で上回っていたのは横浜FMのほうだ。中盤でパスをつなぎ、ジワジワとゴールへ迫る。そんな展開が作れていた。

 しかし、横浜FMは決め手を欠いた。ペナルティエリア付近までは攻め入るものの、そこからゴールまでが遠かった。

 対照的に中盤の組み立てを少々省いてでも、前線の決め手勝負に持ち込んだのが広州だった。3トップに並んだ"助っ人トリオ"(ブラジル人のムリキとエウケソン、イタリア人のディアマンティ)へシンプルにボールを預け、彼らの個人能力に最大限頼るというわけである。

 特に左サイドに入ったブラジル人FW、ムリキは脅威だった。足下でボールを受ければ、強引にドリブルで突き進み、スペースを見つければ、DFラインのスキを突いて走り込む。一瞬たりとも目を離せない怖さがムリキにはあった。

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