宇佐美貴史「大迫くんや柿谷くんより下だと思っていない」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • photo by JMPA

ガンバ大阪
宇佐美貴史インタビュー(後編)

 2014年シーズン、J1に復帰するガンバ大阪は1月中旬、沖縄キャンプ(1月16日~27日)で始動した。

日本代表復帰、そしてブラジルW杯出場へ意欲を見せる宇佐美。日本代表復帰、そしてブラジルW杯出場へ意欲を見せる宇佐美。 そこで、久しぶりに宇佐美貴史を見て驚いた。上半身から下半身までバランスよく筋肉がついて、体がひと回り大きくなっていたのだ。

「J1で戦うためには、全体的にスケールアップしないといけない。そのために、フィジカルトレーニングをやっています。以前よりも、体重は5~6kg増えて、75か76kgになりました。

 正直、これまではあまりフィジカルの重要性とか感じていなかったけど、昨年、フィジカルを強化したことがプレイに生きたんです。それまで、足技とかボールタッチでしか相手との距離を作れなかったけれども、体をうまく使って相手を抑えるだけで(相手との)距離が生まれ、技術をより出しやすくなった。それが、ゴールにもつながった。それに、"巧い、速い、強い"の三拍子がそろうと、誰も止められないじゃないですか。フィジカルトレーニングをやり出して、調子のムラも少なくなったんで、今季も続けてやっていこうと思っています」

 2011年の夏、ドイツのバイエルン・ミュンヘンに移籍する前の宇佐美は、試合によってプレイに大きなムラがあった。しかし日本に戻ってきた昨季は、確かに好不調の波が少なくなっていた。コンスタントにいいプレイができなければ、いくらJ2とはいえ、18試合出場19得点という結果は出せなかったはずだ。

 また、シーズン終盤に安定してゴールを決めることができたのは、宇佐美のポジショニングが変わったからでもある。ガンバに復帰した当初は、ブラジル人FWロチャとコンビを組んでいたが、シーズン後半、長谷川健太監督は宇佐美の相棒に遠藤保仁を指名。遠藤が傍らでサポートしてくれるおかげで、宇佐美は自分にとって最適な場所を見つけられた。

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