2013.11.24

浦和がけっぷちも「優勝をあきらめない理由」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 那須大亮が「勝ち切らないと優勝の目がなくなってしまうので、リスクをかけて攻撃的に出た」と語っていたように覚悟の反撃だったとはいえ、結果的に3点目を失い、終わってみれば1-3での敗戦である。

 現実的に考えて、浦和はかなり厳しい状況に追い込まれた。

 残り2試合を連勝したところで、横浜FMが1勝でもしてしまえば届かない。仮に横浜FMが2分けに終わったとして、浦和が2勝すれば勝ち点では64で並ぶが、現時点で横浜FMが得失点差で5点のアドバンテージを持つ(横浜FMの得失点差は+21。浦和は+16)。つまり浦和にとっては残り2試合で連勝することはもちろん、2、3点差をつけて勝利することが求められるのだ。

 横浜FMの取りこぼしを待ったうえで、自らは2試合を大差で勝たなければいけないのだから、浦和に課された条件は相当に厳しい。

 とはいえ、まだ横浜FMの優勝が決まったわけではないのも事実である。

 なかなか得点が入らず、引き分けが多い。それがサッカーという競技の特殊性なのだ。しかも勝てば優勝というプレッシャーのなか、横浜FMが2分けに終わる可能性はそれほど低いものではない。

 そのためにも2連勝。これが、浦和が絶対にクリアしなければならない条件である。ペトロヴィッチ監督はあくまで前向きな姿勢を崩さず語る。

「痛い敗戦ではあるが、60分くらいまでは攻撃的なサッカーを見せられた。前向きな部分が見えた試合だった。こういう試合の後ではネガティブな意見も出てくるだろうが、この敗戦で2年間積み上げてきたものがなくなってしまうわけではない」

 言葉の裏にあるのは、あくまで攻撃的なスタイルを貫いてきたという自負であり、前進しているという自信である。2連勝が難しいタスクだと考えているはずがない。

 また、ペトロヴィッチ監督をはじめ、槙野、柏木という広島からの移籍組にしてみれば、自分たちが離れた途端に、古巣が昨シーズンJ1優勝。その一方で自らは、先のナビスコカップでも決勝で柏に敗れて準優勝に終わったように、なかなかタイトルを取れずにいる。そんな状況に忸怩(じくじ)たる思いがあるに違いない。

 つまり、彼らが簡単に優勝をあきらめる理由はないということだ。槙野が決意を込めて語る。

「まだ終わったわけじゃない。残り2試合、とにかく連勝するしかない」

 浦和がすべきは、2試合合計で5点差以上つけての2連勝。そして......。

 あとは祈るのみである。

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