2013.10.02

【Jリーグ】2ステージ制導入前に言っておきたいこと

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke photo by Getty Images

菊地芳樹氏(学研「ストライカーDX」編集長)
「土曜以外に見られる機会を」

「2015年からの開催方式では、年間最多勝ち点チームがチャンピオンシップにシードされますが、そうなると、メディアで年間勝ち点の意味が説明される機会は増えていいと思います。私は年間勝ち点の重みを考え、1ステージ制に賛成の立場です。ただ、2015年から2ステージ制が採用されることになりましたので、シーズンを通じて積み上げてきたものの価値を考慮しつつ、プレイオフをいかに盛り上げるかを考えたい。となると、プレイオフを戦うチームが重複してしまった場合、どちらかの枠を空けて、そこには年間勝ち点で上位のチームから優先して埋めていくのが、やはり筋が通るでしょうね。対象ステージの3位チームを繰り上げるより、それがファンにとって分かりやすいと思います。また、ACL出場枠、降格についても年間勝ち点で決めるべきです。

 今回、Jリーグが開催方式を改革する目的は、新規ファンの拡大です。現在はJ1が土曜、J2が日曜に開催されていますが、新規ファンの拡大を狙うなら、それ以外に試合を行なう日を作ってもいいと思う。実際、『曜日が固定されてから、(仕事の関係などで)見に行きづらくなった』というファンの声もあるんです。たとえば、平日の夜に行なわれる試合を増やせば、新たに見に行ける人が出てくるかもしれません。

 Jリーグのレベルアップのために、改革は必要だと思います。近年、JリーグのクラブはACLで結果を残せていません。ただ、アジアのタイトルを取ることがJリーグの価値を高めるのなら、日本サッカーが本気でヨーロッパを追い越したいなら、必ずしも1ステージ制が絶対ではないし、彼らと同じことをやっていても勝てません。実際、ACLも勝てていないわけですからね。今回の『2ステージ制+プレイオフ』がその壁を破ることにつながるなら、やればいい。2ステージ制が始まったら、『こんな見方があったのか』というものが出てくるかもしれません」

鈴木正治(解説者/元横浜マリノスなど)
「セレッソ、マリノスのようにファンを増やす方法はある」

「まず、降格については年間勝ち点で決めるべきです。J2降格は、クラブの存続にとって致命傷になりかねない問題。だからこそ、公平性を守るべきだと思います。そう考えると、プレイオフに進むチームが重複した場合、繰り上げチームも年間勝ち点で決めるべきですね。例えば前・後期の3位を繰り上げるのでは、優勝争いと降格の基準が違ってしまいますから。よってACLの出場権も、年間勝ち点で決めるべきです。

 今回のプレイオフ採用でJリーグは10億円の収入を見込んでいますが、ファンを拡大したいなら、各クラブに育成費として回すべきだと思います。ジュニアユースから6年かけて育てても、18歳でトップチームに上がれるのは、予算の問題もあって3人くらいなんですね。一般的に18~22歳ぐらいは身体ができてくるころだし、試合経験を積んで伸びていく時期。その期間をプロで育成してあげれば、今より若い選手がたくさん出てくると思います。だからこそ、Jリーグは育成費の分配割合を増やすべきです。