残り7試合。今後の日程から分析するJリーグ優勝の最右翼 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by AFLO

 その他、残り試合の対戦カードを見てみると、広島と鹿島が16位・湘南との対戦を残しているのは注目ポイントである。J1残留争いを繰り広げているクラブのパワーは侮りがたく、実際、最新の第27節では浦和がその湘南と2-2で引き分けたばかり。一時は1-2と逆転されるなど、あわや勝ち点0に終わるかというところまで追い込まれている。

 J1は「世界有数の混戦リーグ」ゆえ、上位クラブは下位クラブとの対戦だからといって勝ち点を計算できない難しさがある。それだけに、残りカードで有利不利を予想するのは極めて困難ではあるが、あえて言えば、いずれも攻撃的なスタイルで上位浮上をうかがう、セレッソ大阪と川崎フロンターレとの対戦を上位勢が残している点(C大阪と広島、鹿島、浦和。川崎と鹿島、浦和、横浜FM)には注目したい。これらの難敵をどう退けるかが、優勝争いのカギとなりそうだ。

 最後に、以上の条件を加味したうえで、今後の展望をまとめてみたい。

 現在の順位からも過去のデータからも、優勝への最短距離にいる横浜FM。そして、首位との直接対決を残しているうえ、リーグ戦に集中できる広島。何のひねりもなく、現在の1、2位を挙げることにはなるが、この2クラブのどちらかが優勝を手にする可能性が高いと見る。浦和、鹿島にとっては、首位攻防戦が痛み分けに終わることを、まずは願うことになる。

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