宇佐美貴史「W杯を目指す。次でいいやと思ったら、その次もない」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by GettyImages

――Jリーグや日本の環境の中で、そういう欧州で学んだものを生かしていきたいですね。

「戻ったからには、ガンバの技術の中で、迫力を出すところとか勝負所の見極めをやらないといけないと思っています。良い意味で欧州のテイストを出したいです」

――その中で自分の成長も求めていく?

「はい。今はJ2だけど、J1に上がるためのサッカーをするチームに戻ってきたつもりはないんです。J1に戻ってガンバをどう上げるか、その中でどうプレイするかだなと思っています。その先を考えると、ここで3年やってもまだ24歳なので、もしかしたらまた欧州に行けるかもしれないし。まだ遅くないかもしれない。そういう意味ではいいモチベーションで楽しみながらやっています」

――来年のW杯を目指しているという発言を目にしました。

「ブラジルはそうですよ、メンバーに入りたいと思っています。来季J1に上がったとして、開幕からワールドカップ開幕までにもしも20点取ったりしたら、「お」って思われるだろうし、可能性はゼロじゃない。『そこに行く』という思いがないんだったら、サッカー選手じゃないじゃないですか。その可能性にチャレンジしないで 『次でいいや』と思っていたら、その次もないんです。目の前しか見てないやつのほうがいいんじゃないですか」

――今感じる課題はあります?

「ムラ! 100パーセントを毎試合続けている選手は、やっぱりパーフェクトですよね。オレはそれが80のときも30のときもあったりするので、それが課題というか。大まかな言い方ですけど」

――どう克服したらいいのでしょう?

「メンタルだという気がしますけどね。なんかこう、スイッチが入ってないときがあるんですよ。だから自分にむかつきます。自分を自分でコントロールする力、スイッチがまだないな、と」

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