2013.01.25

【日本代表】
ザッケローニ監督が考えるダブルボランチの理想的バランス

  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 つまり、誰かが攻める分のリスクは、その近くに守れる選手がいればバランスがとれるという考え方。「ボールの扱いがうまい選手を11人並べてもダメ」というのがサッカーの指導者間でよく言われることで、さまざまなタイプの選手をどう起用するかが重要。そうした選手と選手の組み合わせを考えることが監督業の面白いところだと思う。

 サッカーでよく使われる「化学反応」というフレーズがあるが、これは、監督が考えもしていなかった選手同士の連携やつながりでチーム力が飛躍的にアップすることで、それがあるから監督は面白い。これは見方を変えると、選手がひとり変わるだけでバランスが崩れるということでもあり、そのバランスをどう取るかが監督の手腕や采配、選手交代の妙というやつでもある。

 同じ布陣のままで、同じポジション同士の選手を交代させても、持っている個性や、キャラクターが違うと、全体のバランスが崩れ、不安定になることも十分ありえる。

 反対に、どんどん前に行く選手ばかりを起用して、わざと自分たちのバランスを崩し、守備が手薄になったエリアを相手に攻めさせることもひとつの考え方ではある。つまり、相手もバランスを崩してこちらに攻めてくることになるので、そうやって打ち合いに持ち込むために意図的にバランスを崩すやり方もある。

 これは、バランスを整えることがすべてではなくて、バランスが重要だということを知っているからこそ、それをうまく利用して戦術を練っていくということ。そこには対戦相手のスタイルやフォーメーション、選手の配置も当然あるので、どういうところでバランスを取るのか、どういった選手起用がベストなのかということに、監督は常に頭を悩ませている。

 ザッケローニ監督が選手の個性や特徴、それぞれの関係性をどう判断しているのかを考えながら観戦すると、また新しい面白さがあるはずだ。

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