2012.10.03

【日本代表】
ゴールを奪うためにポイントとなるアタッカーの「動き」とは?

 そのためのスペースを見つけて、味方のボールホルダーからパスを引き出せるかどうか。これがうまくできている香川の動きは、見ていていつも感心してしまう。

 MF、とくにボランチが後ろでパス回しをしているのは、相手の守備陣形を動かしながらパスコースを作るためだ。そして、前線のFWはいいタイミングでスッと動きだして、パスを引き出すことが重要になる。

 ボールの動かし方やパスの質など、出し手の特徴を理解しておくことも必要だろう。長谷部誠だったらこういうところに出る、遠藤保仁だったらこういうところを狙ってくる、それを十分に理解している息のあったコンビネーションが欠かせない。

 パスがうまく合わないときというのは、タイミングが悪いことがほとんどで、そういうとき、FWはずっと動き続けていることが多い。反対に、世界トップレベルのFWは実はむやみに動かないこともある。たとえば、バルセロナのメッシは、前線にいるときはあえて止まっているときがある。

 なぜ動かないのか。それは、中盤でボールを持っている選手がドリブルをしてパスコースを作る動きをしているからだ。シャビやイニエスタがドリブルでボールを動かしてパスコースをつくる。相手に仕掛けるドリブルとはまた違う種類のドリブルだ。ボールホルダーが動くことで相手の守備陣形が動いて崩れ、同時にメッシが動かないことによってパスコースができる。ここで前線のメッシが動いてしまうと、かえってパスコースがなくなってしまうこともある。

「動いてボールをもらえ」ということがよく言われるが、実は「動かない」ことでパスがつながることもあるということだ。言い方を変えれば、パスコースをつくるために「止まらなくてはいけないときもある」。ただし、ボールを持っている選手がドリブルもパス回しもできないときは、FWがパスコースをつくるために動かなくてはいけない。

 つまり、目的はあくまでも「パスコースを作ること」にある。パスがもらえる場所にポジションをとるために、動くのか動かないのかを判断して、周囲との連係を図る。