【Jリーグ】11位のクラブにも可能性あり!? どうなる「J1昇格プレイオフ」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 つまり、自動昇格の枠は3から2へとひとつ減り、狭き門となったものの、ひとまずリーグ戦で6位以内に入れば、J1昇格への可能性を残すこととなり、より多くのクラブが最後まで希望を持ち続けられる仕組みとなったのである。

 これを踏まえて、現在のJ2順位表を見てみると、残り7節という大詰めの段階にあってもなお、かなり多くのクラブにJ1昇格の可能性が(しかも単なる数字上の可能性ではなく、現実的に)残されていることが分かる。

 現在、"次点"の7位につける横浜FC(勝ち点57)の山口素弘監督は、「プレイオフを狙える位置にある」と言い、こう続ける。

「でも、他にも(プレイオフを狙える)チームがたくさんある。最終戦までこんな状態が続くのかな、と思う」

 現在のところ、3位京都(勝ち点61)から6位大分(勝ち点58)までがプレイオフ圏内にいるわけだが、残り試合と勝ち点差から考えて、11位岡山(勝ち点51)あたりまでが現実的な可能性を残していると見ていいだろう。

 しかも、現在、自動昇格圏内につける2位湘南(勝ち点63)にしても、9位栃木との勝ち点差は7しかなく、片手で足りないほどの数のクラブがプレイオフ進出どころか、自動昇格さえも狙える状況にあるのだ。4クラブがトーナメント形式(準決勝、決勝)で争うプレイオフは、いわば一発勝負。不確定要素も多く、できることなら2位に入って自動昇格を果たしたいというのが、各クラブの目論見だろう。

 実際、今節で5位に順位を上げた東京Vの高橋監督は、「あくまで2位に入りたい。そこを狙った結果として6位以内に入れれば」と話す。

 現在首位の甲府は、すでに勝ち点を71まで伸ばした。3位京都との勝ち点差は10まで開いており、自動昇格圏の2位以内がほぼ確定的な状況にある。必然、残された注目ポイントは2位以下の争いとなる。

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