【Jリーグ】大阪からJ1クラブが消えてしまう? (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 山本氏が言うように、ガンバは反撃の切り札として、家長昭博とレアンドロを獲得した。家長はゴール前で『違い』を生み出し、レアンドロは得点力の向上に貢献できる選手だ。

「アタッカーを補強したのは、『ガンバらしく』攻め切ることで、現状を打破したいという松波監督とクラブの意思の表われでしょう。レアンドロのコンディションはまずまず。試合勘さえ取り戻せば、かつてのように活躍できる予感があります」(下薗氏)

 一方、セレッソは今夏、清武とキム・ボギョンのふたりを放出。代わって、ロンドンオリンピックの代表で東京ヴェルディに期限付き移籍していた杉本健勇が復帰。また、元ブラジル代表のMFファビオ・シンプリシオをセリエAのASローマから獲得した。

「両エースの移籍は痛いですが、堅守速攻のスタイルのなかで、彼らが持ち味を発揮し切れていなかったのも事実です。今回獲得したシンプリシオは攻守両面で貢献できる選手で、まさに監督好みのタイプ。しかも、来日初日から自主的に練習に参加するなど非常に真面目。ピッチ内外でチームに良い影響を与えてくれそうです」(西海記者)

 8月4日に行なわれる第20節では、ガンバは15位の大宮アルディージャと、セレッソは最下位のコンサドーレ札幌と顔を合わせる。いずれも残留を争う相手との対戦だ。そして8月11日の第21節には、大阪ダービーが組まれている。

 大阪の両雄の運命は、この8月上旬の結果に懸かっている――。


【今シーズンの降格争い/第19節現在】

14位 アルビレックス新潟(勝ち点20)
15位 大宮アルディージャ(勝ち点20)
16位 セレッソ大阪(勝ち点19)
17位 ガンバ大阪(勝ち点14)
18位 コンサドーレ札幌(勝ち点7)

※年間順位下位3クラブが自動降格


【8月の日程/ガンバ大阪&セレッソ大阪】

●第20節(8月4日)●
G大阪×大宮(万博)
C大阪×札幌(金鳥スタ)

●第21節(8月11日)●
G大阪×C大阪(万博)

●第22節(8月18日)●
名古屋×G大阪(豊田ス)
磐田×C大阪(ヤマハ)

●第23節(8月25日)●
G大阪×札幌(万博)
C大阪×横浜FM(金鳥スタ)


◆山本昌邦 official website

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