2012.07.02

【名波浩の視点】磐田、FC東京が優勝を目指すために必要なこと

  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 一方、FC東京も上位を狙う力は十分にある。1点取られたあとは、ボールをキープして自分たちのサッカーを実践していた。特に後半は、2列目の長谷川アーリアジャスールがサイドに出て、田邉草民が中央に入ってくることでいいリズムを生み出した。

 際立っていたのは、田邉のファーストアクション。彼が中盤の深い位置に下がってきたり、サイドに出て行ったりして、1トップのルーカスへのパスコースを作っていた。その作業が非常にスムーズで、そこから攻撃の連動性が生まれた。ボールもテンポよく動くようになり、田邉や谷澤達也がそのリズムを存分に生かして、決定機を演出。すごく楽しそうにプレイしていた。

 残念ながら、この日は圧倒的に攻めながらも決め切れず、逆にジュビロの宮崎智彦にファインゴールを決められて、完全に心が折れてしまったが、2点目を取られるまでの戦い方を今後も追求していくことが大事。上を目指すには、自分たちのスタイルに自信を持って、より精度を上げて、よりゴールへの執着心を持って戦っていくだけだと思う。

 気をつけることがあるとすれば、負けたことを引きずらないこと。どんなにハートの強い選手でも、負けが続くとシュンと落ち込んでしまうもの。そういう気持ちが負の連鎖のようにチーム内に広がっていくと、ガタガタと下降線をたどりかねない。そうならないためにも、選手全員が確固たる信念を持って戦い続けることが大切だろう。

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