【Jリーグ】ゴトビ監督(清水)「日本人は思っていたより熱かった」 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

——来日して1年5ヵ月しか経っていないのに、すっかり見抜いていますね。

「何事も正直に話すことが一番だと思います。誰も完璧ではありません。スペインのサッカーとて同じです。全てのゲームに勝利を望むより、将来の目標に向かってどう進むべきか、計画を練ることが先決です。日本は世界の中で経済的に恵まれた大国です。自動車、電化製品などがとりわけ優れていますが、日本人は細部にわたって研究し、綿密に計画を練ることにとても長けています。そこに従事している労働者の質、働く姿勢も優秀です。組織化する能力も素晴らしい。ちょっと心理的なところだけ調整できればいいんです(笑)。

 日本人は逆境に立ったとき、真の闘争心を発揮します。いいサッカーに見える瞬間は、1点リードされている時です。そこにサムライ魂を見ます。日本人の素晴らしい資質だと思いますが、もし最初からそれをしっかり発揮できればもっとよくなるはずです。エスパルスはJリーグチャンピオンが狙えるところまで成長してきました。日本代表も世界チャンピオンが狙える位置に近づいて欲しい。

 私はこの世界にあるものは全て実現可能だと思っています。私はアメリカ育ちですから、その中で、 夢を見ることの大切さを学びました。人生は一度きりです。自分自身により高いゴール設定をし、そこに勇気を持って臨んでいくべきだと思います。もっと野望を持って、勇気を持って、誰とでも戦えるんだという自信を持てば、明るい将来が待っていると思います」
(続く)

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