【Jリーグ】データで見る「決定機を作るチャンスメーカー」トップ7 (3ページ目)

  • 木村和司●解説 analysis by Kimura Kazushi text by Sportiva
  • photo by Fujita Masato

決定機を作る最大の武器はドリブル

 最後にもうひとつ、間違いなくチームにチャンスをもたらしたであろうプレイデータを紹介したい。表4の「ドリブル成功数ランキング」である。

   1位ジュニーニョ、2位ミキッチ、3位原口。ドリブラーとして定評のある3選手が高い数字を残し、多くのチャンスを作ったことは間違いない。このデータは、相手と対峙し、ドリブルでかわしたあと、シュートもしくは味方へパスをつなげた数。そういう意味では、最もチャンスメーカーと呼ぶにふさわしい活躍を見せた選手たちと言えるかもしれない。

 ゆえに、ここで結果を出している選手たちを木村氏も高く評価する。
「近年、パスサッカーという言葉がよく使われ、多くのチームがそういうサッカーを目指しているけれども、最大の決定機を生み出すのは、ほとんどがドリブル。ハイレベルのパスサッカーを披露するバルセロナにしても、メッシなどがドリブル突破を図ったときにビッグチャンスが生まれる。それだけに、ドリブルで状況を打開できる選手は本当に貴重な存在。さらに、パスもできれば言うことはない。かつてブラジルが強かったのは、両方こなせる選手がたくさんいて、ドリブルで仕掛けるように見せてパス、パスを出すかと思わせてドリブルといった具合に、相手の守備を混乱させるプレイができたから。最近、日本でも香川真司や清武弘嗣ら両方こなせる若い選手が出てきたけれども、そういう選手をどんどん育てていく必要があるだろう」

 アシスト数をベースにして、3つのプレイデータを見てきたが、各部門で高い数字を残しているのは、駒野、ミキッチ、ジュニーニョ、遠藤、中村憲、野沢、原口。Jで数多くのチャンスを生み出している「トップ7」と言える存在だ。Jリーグ観戦を楽しむためには、彼らがボールを持った瞬間、ピッチから目を離してはいけないだろう。


データ提供:データスタジアム(株)

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