U-21日本代表、メダル獲得への本気度。A代表漏れの藤田譲瑠チマは何を思う (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐藤博之●撮影 photo by Sato Hiroyuki

U-21日本代表の主軸として奮闘した藤田譲瑠チマU-21日本代表の主軸として奮闘した藤田譲瑠チマこの記事に関連する写真を見る そんな藤田は、7月のE-1選手権で初めてA代表に選出されたパリ世代のひとり。ボランチとしての高いボール奪取能力に加え、攻撃時には優れた展開力も見せ、一躍ワールドカップ本番でのメンバー入りを期待される存在となっていた。

 ところが、いざフタを開けてみれば、事実上ワールドカップ前の最終テストが行なわれているA代表に藤田の名前はなく、U-21代表のひとりとしてヨーロッパ遠征に参加することになったのだ。

 結果的にE-1選手権での活躍をその後につなげられなかった現状を、藤田本人はどう受け止めているのだろうか。

 イタリア戦を悔しい引き分けで終えた藤田にそんなことを尋ねると、「正直、世間の意見というのはそんなに気にしていないですし、(メディアによる)自分の評価だけがひとり歩きしていると感じていた」と語り、こう続けた。

「自分のなかでは、今のA代表に選ばれるような能力はまだ備わっていないと思っているし、もっと成長していかないといけない部分があると思っているので、そんなに慌てることなくというか、もちろん目指しているところはそこ(A代表)ですけど、今は自分のやるべきことをしっかりとやっていかないといけない時期なのかなと思います」

 もちろん、「悔しさっていうのは、一回(A代表に)選ばれた以上持っています」と藤田。とはいえ、自分が望んだからといってA代表に呼んでもらえるわけではないのも、また事実。だからこそ、「そういう(悔しい)気持ちを忘れずに、今できることをやればいい」と語る。

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