加藤聖は「A代表に選ばれながらパリ五輪へ行く」。世代屈指の左サイドバックは「一級品の左足」で未来を切り開く (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

---- 当時のチームメイトで、一学年下の三戸選手はU--17ワールドカップにも出場していました。

「すごいなっていう気持ちで見ていました。三戸は当時からいい選手で、練習で対峙するのもずっと嫌だと思ってましたから(苦笑)」

---- その後、代表に選ばれ続けることで気持ちに変化はありましたか。

「そうですね。だいぶ自信になりました」

---- 海外の強豪と対戦する機会も増えました。

「(初めて年代別日本代表に選ばれた時の)SBSカップの最後の試合でコロンビアと対戦したんですけど、前半は圧倒されてしまって。後半は僕たちが追い上げたんですけど、その試合のあとに『この試合ぐらいの強度で、これからもずっと練習も試合もやっていくぞ』っていう話をしたのを覚えています。そういう経験をしたことで、たいぶプレーの基準が上がったかなって思います」

---- その後のU−18代表の海外遠征では、スペインにも勝利しました。

「その試合の2日前くらいに、スペインはドイツと試合をしていて、『もしかしたら、俺らとやる時は(スペインは)サブ組が出てくるのかな』みたいな話をしていたら、実際、ドイツ戦に出たメンバーは(日本との試合に)全然出てこなくて。なので、それが本当の(レギュラー)メンバーなのかわからないっていう気持ちが少しはありましたけど、やっぱりスペインに勝てたことはうれしかったです」

---- ただ、2020年に入ると新型コロナウイルスが感染拡大し、海外遠征ができずに国内合宿だけが続きました。

「最初の頃は、コロナがこんなに長く続くとは思っていなかったので、U−20ワールドカップのアジア予選のメンバーに絶対入ることをモチベーションにやっていたんですけど......」

---- 結局、アジア予選も含め、2021年のU−20ワールドカップが中止になっていまいました。

「めっちゃ出たかったし、世界でどれだけ自分ができるのかを知りたかったので、そこにかける思いは強かったです。なので、中止を聞いた時は『マジか?』って思いましたし、悔しい気持ちがありました。

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