U−19日本代表初陣、輝きを放ったダイヤの原石たち。日の丸を背負う意識が芽生えて「キャラ変」した選手も... (2ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 海外遠征に参加するのは2020年1月のトルコ遠征以来。

「久しぶりに世界の相手と戦えて、日本でやっている時との差が一番大きかったかな。相手のリーチの長さだったり、足の速さというところも感じたなかで、やっぱり相手のフィジカルのところで『世界やなあ』と感じられた」

 代表経験の豊富なエースは試合後、充実感たっぷりに話した。

 一方、守備面も「点を決めたからってさぼってはいけない。絶対やらないといけない」という意識でプレスをかけて戦い続けた。チームの一員として残っていくため、全力を出し切った大会だった。

★田中隼人(たなか・はやと/DF/18歳/柏レイソル)

 2003年11月1日生まれ、千葉県出身。身長188cm、体重80kgの体格は、まだ線の細い選手の多い世代別代表のなかでは、ひときわ目を引く。2020年10月に柏のトップチームに登録され、昨季はルヴァンカップに3試合出場するも、今季まだリーグ戦での出場はない。

 今大会ではアルジェリア戦とコロンビア戦にフル出場し、アフリカと南米をその肌で感じた。初戦のアルジェリア戦後には、その驚きをこう話している。

「Jリーグにも大きくてデカい選手はいるけど、あそこまでリーチは長くない。自分の間合いというか、一発で行くと入れ替わられてしまうのはわかったので、そこから修正がどんどんできたと思う。

 最初のほうはチームも戸惑いがあったけど、いっぱいしゃべって後半になって修正できた。それを次の試合につなげられてよかったなと思います」

 自身が掲げる課題は、試合終盤でのプレー。トップチームや強い対戦相手となると、ゲーム体力がまだ追いつかない。昨季出場したルヴァンカップでも後半に失点するなど、今大会でも意識したところだと言う。

「自分の甘さが後半の最後に出るというのはわかっている。よくなってきてはいるけど、ルヴァンカップの時も周りとのコミュニケーションが取れていないことが課題だと思いました。

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