日本代表がW杯で番狂わせを起こす可能性は見えた。その確率を上げるための課題も鮮明になった (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 ボールを持たない選手が有効な立ち位置をとれなかったこともあるが、それ以前に、簡単なパスがズレてしまうケースがあまりにも多かった。

 むしろ簡単なパスほど、そこでボールを失うことの備えができていないため、ミスが失点に直結する危険性は高まる。今回は幸いにして失点にはつながらなかったが、番狂わせを起こすためには、絶対にやってはいけないミスである。

 運の助けも借りながら失点を防いでいる間に、どれだけ効果的な攻撃機会を増やせるか。そこにワールドカップで番狂わせを起こせるか否かのカギがありそうだ。

 FIFAランキング首位のチームに、日本は実力の違いを見せつけられた。わずかな勝機すら見出せなかったのかもしれない。

 だが、11月開幕の本番へ向け、このブラジル戦が貴重なテストマッチとなったことは間違いない。

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