伊東純也から飛び出る衝撃エピソード。「骨折していても気づかずプレー」「プラチナ世代という言葉すら知らなかった」 (3ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • 渡辺航滋●撮影 photo by Watanabe Koji

---- 右サイドからの仕掛けでは、右サイドバックとの連係も光っています。

「ゲンクの右サイドバックは、アンヘロ・プレシアードがエクアドル代表、ダニエル・ムニョスがコロンビア代表なんです。彼らは今、1試合ごと交代で出場していますが、ふたりともよさがあります。

 アンヘロはめちゃくちゃ足が速くて、身体能力がめちゃ高い。彼と組むと『俺がもうちょっと使ってあげよう』という気持ちになる。一方、ダニエルはどちらかというと守備がうまい選手だけど、攻撃でもタイミングよく上がってくる感じですね」

---- ゲンクでの最初の2年半は、ヨアキム・メーレ(現アタランタ)との連係は名コンビでした。

「ヨアキムは攻撃が大好き。彼とのコンビが一番よかったですね。周りにもいい選手が揃ってましたし」

---- カタールW杯で日本が準決勝まで勝ち上がれば、デンマーク戦が実現するかもしれません。

「あいつも最近デンマーク代表に入って活躍しているので、お互いに頑張りたいですね」

---- W杯アジア予選を戦うなかで、伊東選手はチーム3位の出場時間を記録しています。鼠径部を痛めてベンチに下っても、次の試合では普通にプレーするなど、タフな印象があります。

「そうですね。小さいケガはちょくちょくあるんですけど」

---- ゲンク入団1年目で腰を痛めた時も、当時のフィリップ・クレマン監督(現モナコ)から「お前は侍だから大丈夫」と言われ、試合に出ていましたよね。

「あの時はめちゃくちゃ痛かったです。だって、腰の骨が折れてましたから(笑)」

---- えっ?

「ずっと痛いなと思っていて、オフに日本に帰って診察してもらったら、『骨が剥離していたけど、治りかけている』と言われました。もう骨がくっついていたので、次のシーズンに持ち越すことなくプレーできましたけど」

---- 骨折していてもプレーする闘志がすごいですね。

「俺、痛みをけっこう我慢できるんですよ。やりながら治す、というイメージ。今まで本当に大きなケガをしてないんですよ。それでなんとかやっていけています」

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