日本代表の中盤をスペインの名指導者が称賛。「鎌田大地、原口元気の長所」とは? (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 エチャリはそう言って建設的なアドバイスをした。

「初代表になった伊藤は攻撃面でよさを見せた。しかしサイドバックとしては、ポジション取りが気になった。しばしばセンターバックよりも後ろに立って、オフサイドを無効にする可能性が見られた。この日は大事には至ってないが、サイドバックとしては習熟していない。失点シーンも、左サイドから狙いすぎたパスをカットされたが、守備者としてリスク回避の判断を第一にすべきだ。

 また、4点を奪って忘れそうになるが、いくつもの決定機を外している。特に後半から交代出場の前田は3本シュートを放ったが、少なくともひとつは決めたかった。久保建英のクロス、鎌田のシュートのこぼれ球などに対して、やや突っ込み過ぎてしまい、自ら苦しい体勢になっている。激しいプレッシングは評価すべきだが、ドイツやスペインを相手にこれだけ外すと......」

 最後に、エチャリは試合をこう総括している。

「日本のよさが目立った試合で、好感を持った。戦術レベル、プレースピードはパラグアイを凌駕し、遠藤、原口、鎌田の中盤トリオだけでなく、両サイドの三笘、堂安も脅威を与えていた。外から中へ、ダイアゴナルの動きが起きた時、複数の選手が反応し、巧みに連係を作っていた。W杯に向け、すばらしいテストになったと言えるだろう」

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