サッカー日本代表の歴代最強はどのチームか? 識者5人が考えたベスト3 (2ページ目)

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2002年日韓W杯時のトルシエジャパン2002年日韓W杯時のトルシエジャパンこの記事に関連する写真を見る

日本中を熱狂の渦に巻き込んだ

原山裕平(サッカーライター)

「フラット3」を代名詞に自国開催のワールドカップに臨んだトルシエジャパンは、ふたつの時期に分かれるだろう。立ち上げから2000年のアジアカップまでと、それ以降だ。

 アジアカップまでは名波浩らが主軸を担っていたが、以降は小野伸二、稲本潤一ら若手が台頭。ワールドユース、シドニー五輪で活躍した黄金世代を躊躇なくA代表に吸い上げられたのは、3世代のカテゴリーを網羅したフランス人指揮官だからこそなせる業だった。

 アジアの頂点に立ちながら、成長著しい若手を組み込み、ブーストをかける。この手腕が2002年の成功へつながったと言えるだろう。若手中心のチームに中山雅史、秋田豊と2人のベテランを加えたことも、トルシエ監督のヒットだった。

 本選では劇的な戦いの連続だった。ベルギーに引き分け、ロシアを下し、チュニジアを撃破して、決勝トーナメントに進出。指揮官の"謎采配"によりトルコ戦こそ消化不良に終わったが、初勝ち点、初勝利、初の決勝トーナメント進出と日本サッカーの歴史の扉を次々に開いていった。

 2002年のチームは、歴代でもトップクラスの実力を備えたチームであり、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ最もインパクトを残したチームでもある。

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