藤田譲瑠チマ20歳はパリ五輪経由で海外を目指す。スカウトの目に止まったのは、思わぬきっかけから

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

サッカー日本代表「パリ世代」インタビュー01
藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス/MF)前編

 2024年パリオリンピックでメダル獲得を目指す「パリ世代(2001年以降生まれ)」にあって、今注目を集める20歳のボランチがいる。

 横浜F・マリノスの藤田譲瑠チマだ。

 東京ヴェルディのアカデミーで育った藤田は、2020年にトップチーム昇格。ルーキーながらJ2で41試合に出場し、主力として1シーズンを戦ったのち、徳島ヴォルティスへと移籍して昨季はJ1で28試合に出場した。

 残念ながら徳島はJ2降格となったが、縦への推進力を生み出すボール奪取能力を存分に発揮した藤田は高い評価を受け、今季はJ1で優勝争いを繰り広げる横浜FMへ加入。J2からキャリアをスタートさせた20歳は、順調すぎるほどのスピードでステップアップを続けている。

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藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)2002年2月16日生まれ藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)2002年2月16日生まれこの記事に関連する写真を見る---- まずは、横浜FM加入1年目の現状について聞かせてください。

「ほかの選手たちもすごくレベルが高いですし、自分もまだまだ未熟なので、途中からの出場が多かったりはしますけど、もちろん、このチームに加入してずっとスタメンで試合に出たいという気持ちは持っています。そのなかで、自分のレベルアップを考えながら日々を送っているという状況です」

---- ケヴィン・マスカット監督はメンバーを固定せず、選手をローテーション起用していますね。

「ヴェルディ時代であれば、連戦があってもずっと試合に出続けていたので、そうできれば自分も一番いいんですけど、疲労を感じたまま試合に出るくらいであれば、ほかの選手が出たほうが絶対にいいサッカーができるというのが現状だと思います」

---- 選手起用の方針に納得はしているけど、本音を言えば、もっと試合に出たい、と。

「そうですね。ただ、今は自分が次に出られる番に向けて、できるかぎりのことをやっているという状況です」

---- 移籍先として横浜FMを選んだ理由は?

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