2021.11.29

森保一日本代表監督をどう評価すべきか。続投の可否に識者の意見も割れた

  • photo by Sano Miki

 泰然自若の精神を保ち、ふだんどおりに取り組めば、自ずと本来の力が引き出される。時に「相手の裏をかくことも考えた」と言うが、結論は「自分たちのスタイルを貫くこと」。ブレずにやり続けることが質の追求につながり、悲願の初優勝へとたどり着いたのだ。

 当時の状況は、今の日本代表にも当てはまるかもしれない。苦境下での振る舞いは、監督に求められる資質のひとつだろう。慌てふためくのか、ブレずにやりきれるか。成功をもたらすのは後者であることは言うまでもない。

 もはや擁護派がマイノリティなのは理解しているけど、信念の人、森保一が日本代表をさらなる高みに導いてくれると期待している。9年前の広島がそうであったように。

オーストラリア戦後、ホッとした表情でスタンドに向け挨拶をする森保一監督オーストラリア戦後、ホッとした表情でスタンドに向け挨拶をする森保一監督 この記事に関連する写真を見る ノー。予選は峠を越えたが、ベスト8を狙える戦略家だとは思えない
浅田真樹

 森保一監督を解任すべきか否か。結論から言えば、答えは「解任すべき」だ。

 もちろん、森保監督のよさがあることは認める。全体をコンパクトに保ち、プレー強度を高めて攻守を繰り返す。森保監督は就任以来、そうしたチームのベースとなる部分のレベルアップを図っており、昨秋ヨーロッパで行なわれた親善試合のいくつかでは、実際にそれが成果として表れていた。

 また、選手との良好な関係を築いている(ように見える)点も重要なポイントだ。主将の吉田麻也などは、森保監督への信頼をはっきりと口にしている。

 若い新戦力(五輪世代)の登用も、徐々に進んではいる。正直、もっと加速させてもいいとは思うが、段階的にチームに慣れさせ、出場機会をうかがっていると見ることはできるだろう。

 初戦でオマーンに敗れ、少々こじれたアジア最終予選も峠は越えた。予選突破は問題ないだろうし、ここから森保監督がどうチームを変えていくのか、興味や期待がないわけではない。

 とはいえ、日本代表の目標はワールドカップ出場ではなく、本大会でベスト16の壁を破ることのはずである。

 実力的に考えて、日本が自分たちの力を出しきればベスト8へ進出できる、という水準にない以上、一発勝負を仕掛けてワンチャンンスを狙う。現実的には、そのための策が必要不可欠となる。だとすれば、アジアレベルでさえ、これだけ戦略的な狙いがハマらない試合を見せられると、かなり厳しいと感じざるを得ない。