森保ジャパン、好調・古橋亨梧を使うべき場所は? 絶対勝ちたいベトナム、オマーン2連戦の展望

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Sano Miki

 続くオマーン戦も、ベトナム戦同様に日本がボールを長く持つ可能性は高い。ただ、オマーンが日本戦の前にやる中国戦でどういう結果を手にしているかで、彼らの戦いは変わるだろう。もし中国に負けて日本戦を迎えたら、ホームアドバンテージを生かして前に出てくるかもしれない。

 いずれにしろ難しい試合になると予想されるが、前回のオマーンに敗れた時と今回は決定的に違う点がある。それは、日本代表に冨安健洋(アーセナル)がいることだ。

 前回の日本は冨安、守田といった選手を欠き、引き分けでも仕方ないかと思われた時間帯にゴールを奪われて敗れた。しかし、今回は冨安がいることで守備への安心感がまったく違う。油断できない相手なのは間違いないが、カウンターを食らっても跳ね返せる強さを持つ選手がいるのは心強い限りだ。

 もうひとり前田にも期待している。ベトナム戦は日本にスペースのない展開が予想されるため、前田の出番はないかもしれないが、オマーン戦は攻撃でも守備でも前田の力が必要になるケースはあるはずだ。

 相手が前掛かりに出てくれば、前田を途中投入すれば彼のスピードが生きるスペースはある。守備でも相手ボールへのチェイスで彼のスプリント力や強度はチームを大きく助ける。

 日本代表にとっては、今回の2連戦が年内最後の活動になる。アジア最終予選はここまで2勝2敗で、いまのところはマイナス地点にいるようなもの。今回の2試合で2連勝できれば、ようやくW杯アジア最終予選のスタートラインに立つような感覚だろう。

 年明けにはホームでのサウジアラビア戦、アウェーでのオーストラリア戦というビッグマッチが控えている。ここに全力で集中しながら年明けの4戦に全勝するためにも、なんとしても今回は2連勝で終えてくれる。そう、強く信じている。

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